僕のヒーロー。

by puku-mineo
 
ちょっとしたお話。
ある山奥に、ひっそり暮らしているマモノがいました。
マモノは、山を降りては、村人を傷つけ、村では涙が絶えませんでした。
そこで、村長は意を決してマモノの住処へと向かったのです。

「どうして、キミは村人を傷つけるんだい?」
「キズツケル?」
「あぁ、そうさ、村人たちはいつも泣いているじゃないか。」
「ナク?」
「そうだよ、目から涙が流れるのをキミも見ているだろ?」
「ソレ、チガウ。」
「何が違うって言うのさ?」
「ソレ、ミタクナイ。」
「どういうことだい?キミのせいでそうなっているのだよ。」
「チガウ、ボク、ミタイノ、チガウ。」
「じゃあ、キミは何が見たいっていうのさ。」
「・・・ナミダ?」
「涙?だから、それをさっきから言っているのだよ。」
「・・・チガウ・・・。」
「どういうことだい?」
「ムカシ、ミタ。タクサン、ヒト、イタ。」
「たくさんの人?ウチの村は小さいから、人の集まるところなんて教会しかないよ。」
「オト、ナッテタ。」
「ん、教会だねぇ。」
「オンナノヒト、ナミダ?」
「女の人が泣いてたって?」
「トナリ、オトコノヒト、イタ。」
「あぁ、結婚式ね。」
「ソノ、ナミダ?ミタイ。」
「それでキミはあんなことをしたのかい?」
「ウン。」
「それは、違うよ。それは嬉し泣きってやつさ。」
「ウデシナキ?」
「う・れ・し・な・き。」
「ウ・レ・シ・ナ・キ?」
「そうさ、キミは嬉しくて泣くことはないのかい?」
「ナク、ボク、シナイ。」
「キミ、泣けないのかい?だから・・・。」

そうです。マモノは偶然見た花嫁の涙が忘れられなかったのです。
ただ、それだけ・・・。

キミは思わないかい?
きっと、この世に悪なんてないんだ。
少しばかり、不器用なやつがいるってだけなのさ。

by puku-mineo | 2005-08-19 03:29
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